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へいわをつくる国、コスタリカ

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4.Pura Vida政治=みどりの理念!?
 1992年12月、私は初めてコスタリカの地に降り立ちました。
  最初は、大学に行って、政治などに詳しい教授か誰かに話を聞こうと思っていました。当時住んでいたカナダから、私はコスタリカ大学に、誰か適当な教授を紹介してくれるようお願いするファクスを、1ヶ月くらい流し続けていたのですが、これがまたなしのつぶて。初めて感じた、「ラテンの壁」でした。
  後で分かるのですが、彼らにはファクスやメールなどでコンタクトをとっても「捨て置かれる」ことが多いんです。結局コンタクトが取れぬまま、現地に至ったわけですが、このままただの観光旅行にしてしまうにはもったいないし、第一ムシされっぱなしなのも悔しい。しかし、捨てる神あれば拾う神あり。

 たまたま首都サンホセ市内をぶらついていたら、明らかに酒に酔ったおじさんが近づいてきて、「んー、キミタチ、どっから来たの?日本?へー」などとしゃべりかけてきました。さけくせーなあ、このおっさん  …などと思いつつも適当に相手をしてると、「じゃ、俺、ここだから」といって、そのおじさんは横にあった建物にすうっと滑り込んで行きました。何の変哲もないその小さな建物…それはなんと国会だったのです。
  「こんな酔っ払いのおっさんが入れて俺が入れぬ道理はない!」と勝手に考えた私は、守衛に入れてくれないかと頼みました。結果、あっさり玉砕。しかし、せっかくコスタリカまで来て、そうそう簡単に諦められない。2度、3度とアタックを繰り返しました。1度は入れてもらえたのですが、その日は大掃除。ただ建物の中を通過するだけじゃあ意味がない、と思い、4度、5度とチャレンジしました。すると、5度目には、さすがに向こうも根負けしたのか、「分かった。アポをとるから、明日3時に来なさい」と言われたのです。よっしゃ!と思った次の瞬間、二の矢をつがれました。「でもその格好はどうにかしなさいね」
  よれ よれのTシャツに汚いジーンズ、ぼろぼろになったスニーカーに無精ひ げといった、いかにも貧乏バックパッカーのいでたちだった私は、あわててその足でブティックに飛び込み、シャツ、ネクタイ、ズボン、靴などを買い揃え、ホテルでひげをそり、翌日に備えました。

  さて、翌日3時。意気揚々と国会に現れた私を迎えたのは、なんと大統領秘書官。こちらはあきらかにただの旅行者と分かってるのにこの待遇は…。驚く間もなく、彼女は私の中に案内してくれました。ちょうど開会中だった国会も見ることができました。57議席1院制の議場は小ぢんまりとしており、議員たちもコーヒーをつぎに出たり入ったり、せわしない感じでした。その中の何人かを紹介してもらったのですが、その中には後に大統領になるミゲランヘル・ロドリゲス氏も含まれていました。
  また、大統領の執務室にも案内してもらいました。入り口を入って左手にはなぜか八重山人形、右手には「希望」と書かれた皿が飾ってあります(私が来るのを意識したのでしょうか)。
  秘書官は、「大統領がいたら会えたのに、残念ねぇ。今日は外遊してるのよ」と、こともなげに言うのにも驚きました。そんなに簡単に大統領って会えるのか?と思ったのですが、後日私は大統領クラスの人間に立て続けに会うことになり、それも実証されました。

  最後に、質疑応答の時間を設けてもらうことになりました。下調べもしていなかった私は、まずベーシックな質問から投げかけてみました。

 私 「この国の基幹産業は何ですか?」

 秘書「バナナ、コーヒー、タバコなどの一次産品の輸出と観光よ」

 私 「観光が経済の柱という割には、大きなホテルなどは見当たりませんね」

 秘書「外資なんかを導入して大きなホテルを建てるとどうなると思う? まずそこにカジノができる。カジノができるとマフィアが入ってくる。マフィアが入ると、麻薬が入ってくる。それが青少年などに広がったりして、ロクなことにはならない。なんでもそこそこがいいのよ」

  大統領秘書官と言えば、政府高官です。そんな立場の人が、一国の経済を語るのに、「なんでもそこそこがいいのよ」なんて言う国がどこにあるだろうか?しかし、これこそ「へいわ」の秘けつなんじゃないだろうか?
  この彼女の一言が、現在の私の原点です。そこからコスタリカに対する興味は深まり、「コスタリカ研究家」という謎の肩書きを頂戴するまでになってしまいました。
  さらには国政に挑戦する身にまでなったわけですが、私の政治理念の基本は、まさにコスタリカの大統領秘書官が言った一言、「なんでもそこそこがいい」につきます。そこそこ「で」いいのではなくそこそこ「が」いい。しゃにむに経済成長をしなければならないのではなく、逆にそうじゃないほう「が」いい、ということです。
  みどりの理念そのまんまです。

  では次回は、自然保護と開発という観点  から、その具体例を挙げてみたいと思います。

(text by 足立力也)


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