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へいわをつくる国、コスタリカ

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5.コスタリカにおける開発と環境のバランス〜失敗例〜

マヌエル・アントニオのホテルで不法に飼われ、保護されたコンゴウインコ
 コスタリカでもっとも人気がある国立公園のひとつ、マヌエル・アントニオ。サーファー好みの波高い太平洋に面し、豊かな植物相と数々の動物が見られる山にも接しているこの公園には、欧米各地から観光客が集まる。
  特に乾季の始まりとバカンスの時期が一致する12月は、へたをするとスペイン語より英語を耳にする機会が多くなるほどだ。
  以前、ここにはケポ族という先住民が住んでおり、マヌエル・アントニオ国立公園の起点となる街は、それにちなんでケポスと名づけられている。
  近隣の海と山が国立公園に指定され、しかし、そのツケは大きかった。

 マヌエル・アントニオが国立公園に指定された1981年以来、観光客が急増した。首都サンホセからの国道が整備され、ケポスから国立公園までの、約7キロの道のりにはホテルが立ち並ぶ。中には一泊何百ドルもする、超高級大型リゾートホテルまである。地元の町・ケポスも観光客の買い物などで経済的に潤ってきた。大型開発の典型例と言えるだろう。
  しかし、同時にこの地域では、ゴミ問題が一気にクローズアップされることになる。多い時では年間二〇万人を超える観光客がここを訪れるので、ゴミは基本的に埋めたてに頼っているケポス(コスタリカはどこでもそうだが)は突然ゴミであふれかえるハメになった。
  行政では対応できず、結局NGOの手を借りて、1997年ごろになんとかこの問題は目処がついたらしい。

  しかし、今度はホテルが垂れ流す排水の問題がクローズアップされるようになった。一般に”Rio Negro”――黒い川と呼ばれる問題である。観光ガイドたちは「汚水の問題はもうない」と語るが、このNGOの話によると、水質汚濁問題こそ現在最も深刻らしい。それなりのホテルは自前で浄化装置を備えており、関心の高いところになると中水道を使った滝などをホテル内に作ったりしているが、そうでないところは垂れ流しのようである。
  その様子は、特段どこかのホテルなどを訪れてみなくても、よくわかる。街中の異臭がすごいのだ。たまたま仕事をしていた溝掃除人に話を聞いてみた。彼は言う。「十二年前からこの仕事やってるけど、この臭いはずーっと変わんないねぇ」
  ということは、それほど前からこの異臭があったということか。レストランなどでとてもご飯など食べられたものではない。熱帯気候なので、レストランなどは当然ドアも窓も開けっぱなしである。街中のゴミの臭いが中まで入ってきて、吐き気すらもよおす。コスタリカを紹介した、二十年以上前に日本で出版されたとある本には、マヌエル・アントニオ周辺の海岸の素晴らしさを記述した上で、もっとここを開発すれば、という主旨のことが書いてあったように記憶しているが、その結果がこれである。それなりに環境に気を使いつつ開発したにもかかわらず、である。開発と環境の関係の難しさを改めて思い知った気がする。

  では、どうすればよいのか。
  次回は、へいわ本舗のロゴマークのモデルになっている鳥「ケツァール」の聖地でもある、モンテベルデ自然保護区の例を紹介したい。
  そこから、「私たちが生きていくうえで優先させるべき大事な価値観は何か」ということが、きっと見えてくるだろう。

(text by 足立力也)


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