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7.コスタリカ方式のウソとマコト
 衆議院選挙の時に、「コスタリカ方式」という言葉が出てきます。
  私の記憶が正しければ、確か1994年に公職選挙法が変わって、95年の衆議院選挙で初めて出てきた言葉なのですが、これがまたよく分からない。当時、立命館の大学院ですでにコスタリカの研究をしていた私に、友人の新聞記者は「コスタリカ方式って、なんでコスタリカなん?」とと尋ねてきました。皆目検討がつかない私は、「それを調べるのは新聞記者の役目やろ!」と言って逃げた(笑)ことを覚えています。

  この「コスタリカ方式」とは何を意味するのか、みなさんご存知ですか?
  中選挙区(1選挙区から数人の当選者が出る)から小選挙区(1選挙区から1人しか当選しない)に変わったことが、そもそもの発端です。中選挙区制では、たとえばある選挙区の定数が4だとすると、そこから自民党の議員が2人出たりしていたわけです。ところが、1選挙区につき1人しか議員を出さなくなると、地盤がかぶる候補者が1選挙区に2人出てきたりする。議員としては、できれば選挙区で出たい。選挙区で出てこそ、「地盤」とのつながりが確保できる。平たく言えば、利権が確保できるということです。しかし、小選挙区からの当選者は1人しか出せない。そこで考え出した妙案が、次のようなものでした。
「1人(仮にAさんとする)は小選挙区で立候補し、もう1人(仮にBさんとする)は比例区で立候補する。次の選挙ではBさんが小選挙区、Aさんが比例区で立候補する。これを交互に繰り返す」
  これを「コスタリカ方式」と呼ぶのです。

  では、なぜ「コスタリカ」なのか。これは「コスタリカ研究家」たる私もずいぶん悩みました。で、コスタリカの選挙制度を考えてみて、共通する部分をずーっと考え、ふとある事実に気づきました。
  コスタリカの国会議員選挙は、地方ブロックによる比例代表制です。そして、連続再選が禁止されています。つまり、一度比例区で出て、当選したら、次の選挙はお休み。
  選挙ごとに、比例区で出る、出ない、出る、出ないというパターンが続きます。そこだけ一致しているのです。
  これじゃあ、分かるわけがない。
  第一に、コスタリカでは比例区のみの選挙です。
  第二に、コスタリカの「連続再選禁止」条項は、腐敗を防止するためのもの。
  日本で言う「コスタリカ方式」は、どう考えても、腐敗を助長することにしかなりません。目的も正反対なら、共通項も無理やりこじつけられたもので、類似点などなきに等しい。およそ「コスタリカ」の名前を冠するに値しません。コスタリカ人がこれを聞いたら、きっと激怒することでしょう。


選挙最高裁判所
  コスタリカでは、議員再選禁止をはじめ、選挙に関する業務を司法・立法・ 行政の三権から独立させた「選挙最高裁判所」が執り行うなど、選挙に関しては非常に厳しい制度・運用をしています。この「選挙最高裁判所」形式は、近年周辺諸国でも取り入れられています。
  紛争が絶えなかった中米諸国では、まだまだ選挙や政治にからんで、暴力がみうけられます。私が1999年にジャーナリストとして取材したグアテマラ総選挙でも、不正を思わせる事件(票がなくなるなど)や、システム的な問題(投票箱が「透明のビニール袋」であったり)も数々見受けられました
(私の記事参照※注1
http://members.fortunecity.com/aricky/raven/guate.html)

  さらに、私独自のデータ分析により、内戦中弾圧が厳しかったところほど、その恐怖から、弾圧をしていた政党の得票率が高くなることも判明しました。
  そのような中で、選挙最高裁判所判事(つまり最高決定権を持つ人)の1人は、私に「コスタリカと周辺諸国間での相互の選挙視察や研修などを通じて、周辺諸国の選挙制度や運用の改善を促しています。つまり、「平和の輸出」を行っているのです」と語っています。まだその「輸出」は途上過程のようですが、こういった選挙にまつわるシステムがより強固に完成したとき、周辺諸国は始めて「物理的および構造的暴力」から逃れる形で、真に自由に、公正な選挙を通じて、民主主義的な政治を行うことができるわけです。
  それはまた、暴力や圧力による政治を駆逐し、内部から平和をつくっていくシステムの構築になります。

  それが、システムとしてのコスタリカ方式です。
  実践としてのコスタリカ方式は、第二号のメルマガにも書きましたが、子どもまで巻き込んだ「お祭り選挙」。いずれにしても、健全な政治活動・選挙を助長するシステムです。日本のような、意味の分からない、利権を助長するようなものではありません。
  日本で言う「コスタリカ方式」は、明らかに誤用です。各種マスコミには、この呼び名を変えるよう、強く進言しています。
  みなさんも、この言葉を衆議院選挙などで聞いたときには、「違うとばい!」と強く否定してくださいね(笑)

(text by 足立力也)

※注1:大神礼文は足立力也のペンネームです。

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