「環境先進国」としても知られるコスタリカ。豊かな自然とそれを守り育てる努力が、世界の注目を集めています。
生物多様性世界一の国
コスタリカの生物多様性の豊かさは世界一。北南米という2つの大陸をつなぐ位置にあり、2つの大洋に挟まれ、赤道に近く、3000mを超える山脈が国を貫くといった特有の地理的環境が、コスタリカを生物の宝庫にしました。200種以上の哺乳類、850種もの鳥類など、世界の動植物種の約5%が集まっていると言われています。蝶類は世界の約1割が棲息し、昆虫に至っては毎日のように新種が発見されているなど、生物の宝庫として世界から注目を集めています。
国土の1/4が自然保護区
コスタリカではその領土の4分の1以上を国立公園または自然保護区に指定し、積極的に保護しています。以前は森林伐採などで自然を破壊していましたが、それは発展にとってマイナスであると気がついた人たちが行動を起こし、市民レベルから政治レベルまで様々な環境運動が展開されました。一般に1980年代に端を発するといわれる、国を挙げての環境保護活動は、ようやくその成果が目に見える形になってきました。
再生可能エネルギー発電100%から世界初カーボン・ニュートラル国へ
発電における再生可能エネルギーの自給率はほぼ100%。地熱をベース電源にしつつ水力で需要の多くをまかない、風力の活発な開発で電力需要の増加に対応しています。石油による発電所も環境負荷を最小限に止める最新技術を導入し、一時的な供給不足に対応するバックアップとして機能しています。
また、2021年までには世界初のカーボン・ニュートラルを国レベルで達成するという政策目標も掲げています。
世界の環境保護を先導するコスタリカのチャレンジは続きます。