平和ってなんだろう?

 ふだん、何気なく使われる「平和」という言葉。

 その意味を、意識して考えたことはありますか?

 そもそも、平和とはどんな意味だと思いますか?

 そう言われると、答えに戸惑う人もいるのではないでしょうか。

平和学という名の科学

 平和とはそもそも何なのか、どうやったら平和を達成できるのか、争いを乗り越えるためにはどうしたらよいのかなど、およそ平和にまつわるものごとを社会科学的に考えるのが、平和学という分野の学問です。

 足立力也は、平和学の創始者であるヨハン・ガルトゥング博士から薫陶を受けて平和学の基礎を学び、「丸腰国家」コスタリカでの研究生活と体験を通じて、平和論を独自に積み上げてきました。

 平和学では、以下のようなことを考えます。

1.平和の定義と、平和の反対としての暴力の定義

2.平和を得る方法

3.暴力や紛争を予防する方法

4.暴力や紛争を解決する方法

5.暴力や紛争を終わらせるだけでなく、それをきっかけに平和構築へと「超越」する方法

 以下、その一端をご紹介します。

平和とは何か?

平和と暴力との関係は、健康と病気との関係と置きかえると分かりやすくなります。平和は健康と同様、「絶えず前向きに努力すること」です。病気がないことが健康とイコールではないのと同様に、暴力がなければ平和だというわけでもありません。
平和の数直線

平和の数直線

平和とは何かを分かりやすく説明するために足立力也が独自に考え出した図式が、「平和の数直線」です。この数直線で、平和とは何かが一目で理解できます。

紛争解決学

どんなに平和を望んでも、争いは次から次に絶えず起こってしまいます。そこで、争いをいかに平和的に解決し、また争いそのものを平和に「転換」する方法を考えることも重要です。その方法論を考えるのが、紛争解決学と呼ばれる学問です。

トランセンド法

紛争の構図を理解し、それを平和の構図に転換するためのメソッドが、ヨハン・ガルトゥング博士が編み出した「トランセンド法」です。
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